中執ブログ
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医療業界にはびこる始業前残業の謎
2022-09-21
私は看護師になるまえに飲食業など色々な仕事をしてきた。
その経験を踏まえると、医療業界の始業前残業は他の仕事からは考えられない状況だ。
例えば・・・
11時開店の定食屋さん。
8時半に出勤して仕事がはじまる。
掃除をしたり、調理器具を使えるように準備したり、仕込みをしたり。
そして、11時に開店し、お客さんを迎える。
17時にラストオーダーをとって18時に閉店
閉店作業をして、19時に仕事が終わる。
こんな感じの仕事だとして、8時半~19時まできっちり労働時間として考えられている。
11時~18時までが労働時間で後はサービス残業なんてありえない。
医療業界はどうか
8時半から業務がはじまるとして、その前の準備時間がほとんどない。
もしくは、準備時間という概念すらない気がする。
外来をするにも、病棟の1日が始まるにしろ準備時間というものがほとんど考えられていない。
準備時間はサービスが当たり前の風土が出来上がっているように思う。
何故そうなってしまったのか?
おそらくは、時間内に行う業務が増え続けて
1日の労働時間に対して、仕事量が超えていることが常態化したためだと個人的に思っている。
というのも、看護一つにとってもどんどん仕事が増える。
各委員会、各チーム、病棟カンファレンスなどから、「これやるといいよね」「ここはチェックリストを追加しよう!」「このケアを追加しよう!」
と、患者さんのためにどんどん仕事を増やす。
仕事は増えるが・・・・誰も減らすことはしない。
よかれと思って増やしているのだが、労働者にとっては負担でしかない。
一つ増やしたら、一つ減らさないとどんどん増えてしまう。
そこで重要なのが、「やっていることに対する評価や修正」だ。
これをしないで、一方的に増やすことばかり考えている人が多い気がする。
不必要なことは削らないと時間がいくらあっても足りない。
そのしわ寄せが、始業前サービス残業に繋がっていると思っている。
業務を増やすなら、増えた分だけ人材も増やさなといけないが、人も増やせない。
限られた人材の中で仕事ばかり増えたら、当然…パンクする。
皆さんはどう思いますか?